インドって東南アジア?

デリー大学留学中。ヒンディー語の能力向上、インドを知り、自分を見直すためのTHE自己満。見たくない人は見なくて結構。

「期待は成果か嘘を求める」

野球を見るのも、父とキャッチボールをするのも大好きだったから、小学4年生のとき、地元の少年野球のチームに入れてもらった。でも凡才が入るには小学4年生は遅すぎて、同学年の友達はみんなAチームという上手で、試合をするグループに入っていたのに、自分と弟は、ほとんどが小学1年生から3年生で構成されるBチームに入らざるを得なかった。Aチームの友達と対等だったのは、プロ野球チップスのカード交換の時だけだったと思う。

 

大体日曜日は休みなのだが、試合があると日曜日もあって、試合に出ないBチームもその応援に行かなくてはならなかった。日曜日の弁当を母に頼むときは試合のとき。母もそれはわかっていたけれど、俺も弟も、Bチームだから試合には出ないんだよ、とは言えなかったから、母は試合頑張ったらお腹がすくよ、といって大きなから揚げ入りのおにぎり2つと凍ったアクエリアスをいつも準備してくれていた。少年野球では絶対に出場しないやつの背番号26の背中にかけられる、いってらっしゃい、の後に続く、頑張ってね、という言葉は無為で、今思っても悲しいものだと思う。

 

今日の記事⇒10/12, 2018 Dainik jagran「日本は連邦首相モーディーの“スワッチ・バーラト・キャンペーン”を支持する申し出をした」

(引用・前回書き忘れたけどまたガバガバ翻訳)

「連邦首相ナレーンドラ・モーディーが大望を抱く“スワッチ・バーラト・キャンペーン”は世界中で称賛を得ている。日本もまた、このキャンペーンを称えながら、これに対し支持をする申し出をした。飲料水・衛生省は木曜日、日本の首相である安倍晋三が、スワッチ・バーラト・キャンペーンに対し日本政府として支持する申し出をしたと発表した。連邦首相ナレーンドラ・モーディーはマハートマー・ガーンディー生誕祭の折りに、“スワッチ・バーラト・キャンペーン”を始めていた」

何回も出てくるスワッチ・バーラト・キャンペーン。我らが安倍氏もこのインドの衛生キャンペーンに期待しているということ。おお。

「飲料水・衛生省によって発せられた発表では、文書の声明において、安倍晋三は、日本政府はインドの連邦首相ナレーンドラ・モーディーの指導の下で進められているスワッチ・バーラト・キャンペーンの協力をするだろうと言った、ということである。同時に、安倍晋三はアジアの衛生をめぐって、日本の責任を繰り返し述べ、インドのマハートマー・ガーンディー全国衛生活動の成功を祝った」

「マハートマー・ガーンディー全国衛生会議は、4日間の全国大会であった。それに世界中の衛生担当の大臣と、水、衛生そして健康科学担当の他の政治家も含まれていた。大会では、国内、国外の有識者が参加した。大会の最後は、ガーンディー生誕祭の10月2日に行われたことによって、スワッチ・バーラト記念日という形でも祝われた」

10月2日に書いたように、ガーンディーを立て、スワッチ・バーラト・キャンペーンは行われているが、彼の名前を立ててしっかり会議も行われているということ。安倍晋三がそれをしっていることがまず驚き。というかナイスインド担当の官僚。粋。

「安倍は、『きれいな水を保存すること、そして衛生状態を改善することは全世界の前に共通の課題であり、この活動を前に進めるためにたくさんの国々が協力するだろうことを望む。それぞれの国々の協力の一層を望む』と声明の中で述べた」

いわゆる「きれいな国」代表としての責任だ。日本人として、我々もインドがきれいになることを期待しよう。というか帰る前に早くきれいになってくれ。

でも「期待」というのはかけられると嬉しいけれど、かけすぎたら重荷になる。知らず知らずのうちに「期待」はそれに見合う「成果」を要求するからである。日本は技術を提供しながら、徐々にきれいになっていくのを見守っていこう。日本のような国は、みんな性急な「成果」を見たがるから。

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少年野球の試合の帰り道、大きなから揚げおにぎり2つとアクエリアスを平らげておきながら、あまりにも真っ白なユニフォーム姿がどうしても嫌だった。「期待」と「成果」が釣り合っていないのが一目瞭然だったからだと思う。小学生の思考だ、空き地の砂を腿にこすり付けて、せっかく洗濯してもらったユニフォームを不必要な努力で汚して家に帰った。そしておかえり、という言葉に口をついたのはやはり不必要な嘘だった。

今日最後だけだったけど、代打で試合に出させてもらったよ。守備では初めてフライがとれて、褒めてもらったよ。意外と緊張しなかったな。次はスタメンになれるかもしれないよ。なれたらいいなあ。

父と母はとても嬉しそうな顔をした。大して汚れてもいないのに、わざと意気揚々と風呂に入って、日に焼けただけの体と、外で立っていただけだったという真実を洗い流そうとした。今思ったら少し泣いたかもしれない。

 

モーディーさん、「期待」に応じた「成果」がすぐに出なくたっていい。「成果」の「嘘」は洗い流せやしないし、取り返しがつかないと思うから、つくべきではない。

こんな嘘ですら、もう10年引きずっているのだ。

 

(元記事:https://www.jagran.com/news/national-japan-offers-support-to-pm-narendra-modis-clean-india-initiative-18525372.html