インドって東南アジア?

デリー大学留学中。ヒンディー語の能力向上、インドを知り、自分を見直すためのTHE自己満。見たくない人は見なくて結構。

「ガーンディーさんへの手紙」

20歳以降、誕生日は嬉しくなくなると聞きます。普通の人は、歳を取るにつれて、体は衰え、自分が何歳なのか意識する機会も減り、なにより、祝ってくれる人も少なくなるからだと思います。羨ましいのは、今も、インド国民全員、今日があなたの150回目の誕生日だということを覚えていて、今も、インド国民全員があなたを祝ってくれるということです。加えてあなたの体は不滅になって久しい。もう老いないのです。150回目の誕生日は、生前の誕生日よりずっとずっとうれしいと良いなと思います。

 

今日は各紙、あなたについての話題でもちきりです。こんな記事を見ました。

今日の記事⇒10/2, 2018 Dainik jagran 「ガーンディー氏は言った、インドは私たちの手で清潔にしなくてはならない」

(引用・あとガバガバ翻訳です)

衛生は奉仕から生まれる。これは私たちだけが言うのではない。インド連邦首相、ナレーンドラ・モーディーもこれを認めている。国父マハートマー・ガーンディーによる激励から始まって、連邦首相モーディーもまた衛生を保つことを、1つの事業という形で自身の政府の主要な目標とした。」

「衛生は私のためでも、あなたのためでも、また他のどの一個人のためにもあるものではない。衛生はいつ何時もある個人と結びついてはいないし、この「衛生」という性質はまさに普遍的で、万人のためにあるのだ。今日からおよそ80~100年前の、衛生に対するガーンディー氏の懇請は見るに値するものであった。衛生とは彼にとって、彼が住んでいる場所を掃除することを意味するだけではなく、また衛生によって彼の意図は満たされるのであった。衛生によって、彼の意図である、病気や執着、隷属からの解放をも生じるということである。このように、行為としての「衛生」も重要なのだ。」

「インドにおける衛生をめぐって行われていた大規模なキャンペーンに対して、もしガーンディー氏がメッセージを送るなら何をいうだろうか。」

 

空から見ているかもしれませんが、現在インドでは、今の連邦首相ナレーンドラ・モーディーが、あなたの夢を「スワッチ・バーラト」というキャンペーンとして体現していて、インドをきれいにしようという活動をしています。長い間ほったらかしだった、あなたの「衛生化」の必要性が、モーディーによって最近ようやく見直されて、活動となって表れています。

 

もともとはあなたのものだけれど、もしかしたら、ただモーディーのこのキャンペーンの正当性をアピールするために、あなたの主張が引用されたり、あなたの顔写真がキャンペーンの名前と共にべたべた貼られていたりすることがあるのかもしれません。でもあなたはそんなこと気にしないでしょう。インドがより良くなるのならば。

 

今日、あなたを祀る場所に足を運びました。石碑のまわりには色とりどりのきれいな花がたくさんあって、たくさんのインド人があなたの誕生日を祝っていました。すぐ近くの博物館では、細かい説明文を懸命に見て、今もあなたの生き方や考え方をたくさんのインド人が学んでいました。インドの紙幣のすべての種類にあなたが描かれているように、インドの13億人はみんなあなたを愛しているのだと思いました。

 

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あなたを殺した暗殺者は今頃後悔しているでしょう。今なおこうしてあなたはこの世に存在するのに、暗殺者はあなたを殺したらあなたが「いなくなる」と勘違いしていたのですから。

 

「臆病者は数の力を喜ぶ。しかし、勇敢なる精神をもつ者は、一人戦うことを誇りとする」

 

残念ながら、日本であなたの誕生日を覚えている人はほとんどいません。それどころか、ほとんどの日本人はあなたの本名がマハトマ・ガンジーだと思っています。もしかしたら、あなたと、日本では有名な仏教僧、鑑真を混同する人すらいるかもしれません。

 

「あなたがこの世で見たいと願う変化に、あなた自身がなりなさい」

博物館で今日見たあなたのこの教えに従うならば、私自身が、あなたや、インドのことを日本でもっともっと伝え広げる努力をしなくてはいけません。例え一人でも、それを誇りに。勇敢な精神をもって。

 

お誕生日おめでとうございます。

 

(元記事:https://www.jagran.com/news/national-gandhi-jayanti-national-cleanliness-is-the-only-service-18488897.html)